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”AMERICAN BEAUTY"(Futura book & Regular)
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“SPACY” (Futura Regular)
レコードジャケットを、フォントに注目して眺めてみるのも楽しい。
今回は「フーツラ」という書体を気にしてみました。

たとえば「AMERICAN BEAUTY」のサントラ盤に使われている書体、
太いのも細いのも小さいのも、みんな「フーツラ」であります。


そもそも「Futura」という書体は1920年代、
バウハウスの非常勤講師がデザインした文字で、
幾何学的な造形(円や三角形や四角形)を取り入れるなど、
当時としては先進的なロゴだったそうです。
ちなみにフーツラ(Futura)とは「未来」を意味するラテン語。
なるほど、"future”(フューチャー)ですね。





ではフーツラが使われているレコードジャケット例を、ウェイトが軽いのから順番に。

フーツラ・レギュラー(Futura Regular)が印象的なレコードジャケットで思い出すのは
"SPACY"。山下達郎2枚目のソロアルバムです。
ジャケットデザインはペーター佐藤。
達郎や吉田美奈子の初期作品を手がけた、
エアブラシ使いの第一人者でした。
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"VAMPIRE WEEKEND"
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"VAMPIRE WEEKEND"
そしてもう少し太め、見出し用に使われる、 フーツラ・ボールド(Futura Bold)。

NYのインディーズバンド、ヴァンパイア・ウィークエンドの一連のアルバムでは、
文字間を開けて、センターに美しくレイアウトされてます。

今どきのバンドのロゴにも使われるというのは、
フーツラのデザインが、
100年経っても飽きられない魅力を持っているから、ということですな。
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"ALICE COOPER"
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"A LONG VACATION"
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"SOME NIGHTS" (FUN)
この太めのフーツラをさらに圧縮して、長体をかけたのが
フーツラ・ボールド・コンデンス(Futura Bold Condensed)
















大瀧詠一やナイアガラの一連のアルバムにも多用されてるフォントです。
永井博のイラストにもやっぱりフーツラ・ボールドが一番ぴったり!















そして長体がかかったものをさらにヘヴィーに太らせたのが
フーツラ・エクストラ・ボールド・コンデンス(Futura Extra Bold Condensed)
S” とか ”C” とか ”G” の形が、特に美しくて好きであります。
「これぞアメリカ」って感じのロゴタイプ。
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"Pacific"
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Work by Barbara Kruger
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このフーツラ・エクストラ・ボールド・コンデンスに、
さらに斜体をかけたものが
フーツラ・エクストラ・ボールド・コンデンス・イタリック
(Futura Extra Bold Condensed Italic)

1978年にリリースされた、細野晴臣、山下達郎、鈴木茂らによるアルバム"Pacific"に、
この書体がばっちり使われています。
黒い文字で、シンプルにレイアウトされたこのジャケットが当時ものすごく気に入り、
しばらくは、何でもかんでもロゴタイプにFutura Extra Bold Condensed Italicを使った覚えがあります。

ちなみに、長体をかけるかわりに上下をべたっと圧縮して平体をかけてもかっこよく、
当時の「ef」という雑誌にはこの平体のFutura Extra Bold Italicが使われていました。






ところで、レコードジャケットの話からは外れますが、
「フーツラボールドイタリック」といったら忘れていけないのが
80年代アメリカンポップアートの第一人者バーバラ・クルーガー。
モノクロ写真&赤ベタのボックスに白い文字(必ずフーツラボールドイタリック)で訴える
消費社会への攻撃的なメッセージが強力でやたらかっこ良く、今でもとても印象に残っています。

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